私は2024年秋に会社を退職した元会社員。
中小企業退職金共済事業本部(以下、中退共)へ退職金の請求手続きをしましたが、思いのほか苦労しました。
公式HPや請求書記入要領でも分からなかったことを中心に、備忘録を兼ねてまとめます。
あくまで一例として参考にしていただけると幸いです。
【結論】中退共退職金受けとりまでの期間
■ポスト投函~退職金振込までの期間…「27日」
■書類準備開始~退職金振込までの期間…「45日」
27日は逐一問い合わせて書類不備の可能性を徹底的に排除しきった結果です(発送からはかなりスムーズ)。調べながら書類のとりよせもしつつだと発送前段階の準備にも結構時間がかかります。
私の場合は、4年前にも退職金を受けとっていたり、引越が絡んだりしたためやや複雑でした。詳しくみていきましょう。
【中退共】退職金請求 全体の流れ
中小企業退職金共済事業本部 HP
- 「退職金共済手帳」の入手
- 「退職金(解約手当金)請求書」への記入
- 添付書類の確認
- 「退職金(解約手当金)請求書」の送付
- 中退共本部の請求書審査
- 退職金の受け取り
従業員が退職した際の手続の流れ(従業員) 参照
私は「2.退職金(解約手当金)請求書への記入」「3.添付書類の確認」2つで時間がかかりました。理由は退職金請求時の私の置かれていた状況に原因があったからです。
【中退共】退職金請求時の私の状況
1、1ヶ月以内に転居(引越)の予定がある
2、退職前年以前4年以内にも退職金を受け取っていた
似た境遇の方は少数かとは思いますが、参考になれば幸いです。
「退職金(解約手当金)請求書への記入」でつまずいたこと

基本的なことは「中退共公式ホームページ」「請求書記入要領」「退職金(解約手当金)請求書の裏面」を参照してください。
ここからは、公式ホームページや請求書記入要領にも記載がなかった私のイレギュラーなケースを記載していきます。
■「退職金(解約手当金)請求書」は誰からいつ受けとる?
基本的には退職する会社(総務の方など)から受けとることになるかと思います。私は有休消化して退職日が経過してから数日後、自宅に諸々の退職書類と一緒に郵パックで送られてきました。
【郵便番号・住所】に現住所 or 引越後住所どちらをかく?

1ヶ月以内に引越の予定があり、「現住所」か「引越後住所」のどちらを記載するか迷いました。
中退共の窓口に問い合わせた結果、「引越後住所」を記入することになりました。それに伴い、以下添付書類も引越後の新住所のもので準備しました。
- 住民票(転入後の新住所)
- 免許証コピー(新住所に変更後のもの)
【受取金融機関】

退職金振込先に(仕方なく)ゆうちょ銀行の口座を指定しました。金融機関情報の記入以外に、以下の「いずれか」も必要になります。
- 「口座確認印」を銀行で押印してもらう
- 普通預金通帳などのコピー添付
平日に銀行に行けないため、預金通帳のコピー添付を選択(こっちのほうがラク)。
本当は振込先を楽天銀行にしたかったのですが、「金融機関名」「支店名」「口座名義人(カタカナ)」「普通預金口座番号」が全て分かる書類が手元になく諦めました…
【退職年1月1日現在の住所】住民票必要?不要?

結論からいうと、不要との回答をいただきました。
私の場合、転居(引越)後の自治体に転入してからの申請になります。そのため、「現住所」と「退職年1月1日現在の住所」に異なる住所を記載する必要がありました。
確認したところ、住民票が必要なのは「現住所」だけだとのこと。
【確認欄】有 or 無

私は2020年の(別の会社)退職時にも中退共から退職金をうけとっていたため、「有」でした。このとき、「退職した年の前年以前4年以内」という言葉を正確に理解しているか心配で併せて問い合わせました。
つまり、こういうことみたいです。
- [2024年] ← 今回の退職
- [2023年] ← 退職前年以前の年
- [2022年]
- [2021年]
- [2020年] ← 前回の退職
2024年に退職した場合、前年以前4年以内(2020年~2023年)が対象。他に書きようがないんでしょうけど、分かりにくい…。

そして、②によると「有」を選択した人は「退職所得の受給に関する申告書」も記入し送付する必要あります。(原本は中退共公式HPからDL)
前年以前4年以内の退職金をいつ、いくら受けとったか自信がない場合
数年前に受けとった退職金だといつ、いくら受けとったのかまでは忘れてしまっている場合が考えられます(普通は忘れます)。私は2020年にも退職金は(多分)受けとっていたのですが、それ以上のことは思い出せず…。
そんなときは(退職金の)源泉徴収票 再発行手続きを行うことで正確に調べることができます。職場で年末にもらう源泉徴収票とは別なので気をつけてください。
「退職所得の受給に関する申告書」には前年以前4年以内に受けとった退職金の金額など複数項目を記入する箇所があります。また、一定額以上の退職金を受けとる方は退職金の課税額にも関わってくるらしく、キチンと調べた方が無難と考えられます。
改めて私の場合だと、
・今回の退職…[2024年] (退職金…中退共)
・前回の退職…[2020年] (退職金…中退共??)
2020年の退職金支払元である中退共に(退職金の)源泉徴収票の再発行手続きを行いました。中退共以外の場合は、その退職金機構に連絡していくことになります。
退職金支払い元への連絡
何か少しでも情報を得られるかも知れません。
私の場合、中退共の給付推進課に連絡したことで、2020年の退職時に退職金が支払われていることが確実になりました。
「(その当時の正確な)会社名」
「所在地住所」
「(自身の)氏名」
この3つが分かっていれば過去の退職金支払いの有無くらいは照合してもらえるかもしれません。
(退職金)源泉徴収票 再発行手続き
ただ、「いつ(正確な日付)」「いくら」退職金が支払われたか電話口では教えてもらえませんでした。(退職金)源泉徴収票の再発行で知ることができるとのこと。
中退共の場合、別紙「源泉徴収票 再発行申出書」(原本は中退共公式HPからDL)を記入し郵送することで、退職金の源泉徴収票を返送してもらうことができます。
【追記】中退共の退職金の支払い審査

申請書類を郵便で発送後、しばらくして「退職金等振込通知書」というハガキが送られてきました。
今回申請した退職金の振込予定日、金額などの大切な情報が記載されています。申請に間違いがないかを確認する最後のチャンスです。
確かに、申請書類発送後、中退共側になにも告げずに引っ越してしまうと、退職金等振込通知書のハガキが受けとれない事態になりそうですね。
まとめ
以上、私の申請時のイレギュラーケースや退職金申請以前の問題でつまずいた内容を中心に記事にしました。
基本的な書き方は「公式ホームページ」「請求書記入要領」「退職金(解約手当金)請求書の裏面」など中退共のコンテンツから確認することを推奨します。
また、個別具体的な不明点や問題は安易に自己判断せず、必ず中退共本部に問い合わせて確認しましょう!!
本記事はあくまで参考程度の利用でお願いします。